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喘息治療薬「アドエア」、子宮頸がんワクチン「サーバリックス」が好調

事業部を増加して専門性を追及

イギリスの代表的な製薬企業であるグラクソスミスクライン(以下、GSK)は、同業他社に先駆けて世界初の売上高100億ドルを達成した(1995年)ことで知られており、現在の世界市場売上ランキング1位のファイザーがその座を掴む2000年代前半まではメルクと激しいトップ争いを繰り広げていました。

世界市場売上ランキングで第2位となった2006年度を最後に順位は年々下がり、2012年度は6位となっています。しかし、新薬の開発が低迷しているわけではなく、抗うつ薬「パキシル」、喘息治療薬「アドエア」、インフルエンザ治療薬「リレンザ」、ヘルペス治療薬「ゾビラックス」と「バルトレックス」、ボツリヌス毒素製剤「ボトックス」など、呼吸器、抗ウイルス薬、ワクチン領域におけるグローバル製品を多数抱えています。

医療用医薬品の売上が全体77%を占めていますが、大衆向け製品でも感冒薬「コンタック」、入れ歯安定剤「ポリデント」、歯磨き粉「シュミテクト」、鼻腔拡張テープ「ブリーズライト」などテレビCMで馴染みのあるブランドの展開も幅広く行っています。

GSKの業績を支えているのは、この数年常に世界売上トップ5にランクインしている喘息治療薬「アドエア」です。同剤は長時間作用性吸入β2刺激薬「セレベント」と吸入ステロイド薬「フルタイド」の配合剤で、小児気管支喘息とCOPD(慢性閉塞性肺疾患)への適応拡大も実現しています。

アドエアは吸入器の使い勝手もよく、2008年まで田辺三菱製薬とのコ・プロモーション(2社連携による販売促進)を展開し、市場での認知度を急速に高めることに成功しました。その結果、経口抗アレルギー薬を含め同市場のトップ製品である小野薬品の「オノン」、MSDの「シングレア」および杏林製薬の「キプレス」と並び、市場トップクラスの製品に躍り出ました。

また2009年に発売した子宮頸がんワクチン「サーバリックス」の売上も好調です。子宮頸がんワクチンは、MSDの「ガーダシル」がグローバル市場で先行していましたが、日本国内ではGSKが先行発売し、異常へのワクチンへの認知度も高まっていることから今後の売上も順調に伸びると思われます。

そのほかでは、前立腺肥大症治療薬「アボルブ」、アレルギー性鼻炎治療薬「アラミスト」が、アレルギー疾患治療薬「サイザル」などが、増収要因として期待されています。

一方、SSRIの抗うつ薬「パキシル」は、ファイザーが販売する同系統の「ジェイゾロフト」などとの競争が激化している影響で、売上は減少しています。そのほか、インフルエンザ治療薬「リレンザ」は、2009年の新型インフルエンザ流行の反動から2010年以降の売上は1/3となっています。

今後の展望

日本市場での主力は「アドエア」や「サーバリックス」、新製品を中心に展開すると予想されます。新規開発品では、国内初の経口ロタウイルス予防ワクチン「ロタリックス」、軟部悪性腫瘍(軟部肉腫)の抗がん剤「ヴォトリエント(パゾパニブ 塩酸塩」、パキシルの徐放性製剤「パキシルCR(Controlled Release)」などがあります。

GSKは一層の専門性を追及することを目的として、2011年から中枢神経領域のみ独立していた事業部を「ジェネラルケア」、「呼吸器」、「中枢神経」、「スペシャリティケア&プリベンション」の4事業部体制に再構築しました。